【実証】EVのバッテリーが切れたらどうなる? オートリースの社員が実際に試してみました!
EVを運転する時、「バッテリーの充電が切れてしまったらどうしよう・・・」
と不安に思っている方も多いのではないでしょうか?
当然ながらバッテリーが切れたら、スマホやPCのようにEVも動かなくなってしまいます。
ガソリン車では「E(エンプティ)」マークが表示されるように、
EVのバッテリーが「0%」になってからはどのくらい走れるのでしょうか?
(因みにですが、一般的に「E」マークが出てから約50kmほど走行可能と言われております。)
また、バッテリーが切れて動かなくなってしまったら、どうしたらいいのでしょう?
ということで、実際にekクロスEVを使用してバッテリーが切れるまで走行してみました!
その際の対応も合わせてご紹介いたします。
※あくまで独自の実験になりますので参考としてご覧ください。実際の対応はディーラーの指示に従って行ってください
突然ですがクイズです!
バッテリー残量が残りわずかになると、ある生き物の警告ランプが表示されました。
それは下記3つの内どれでしょう?
答えは本記事の途中にでてきますので是非チェックしてみてください!
目次[非表示]
eKクロスEVってどんな車?
まず、今回使用する「eKクロスEV」について少しご紹介します。
■メーカー :三菱自動車
■車種 :eKクロスEV
■車種区分 :軽自動車(EV)
■バッテリー容量:20kW
■航続距離 :180km(WLTCモード)※使用環境や運転方法等に応じて値は異なります。
■ドライブモード:①ECO・・・・運動エネルギー効率が最もよく電費を向上
②NORMAL・・街中での車速コントロールがしやすく適度な加減速で走行
③SPORT・・・鋭い加速力でキビキビと走行
eKクロスEVはカーオブザイヤーやファイブスター賞を受賞しており大変人気の車種で、
三菱オートリースでも社用車として採用しております。
今回は社用車のeKクロスEVを使用して実験を行っていきます。
【実験】バッテリー切れまで走ってみた!
[電池残量 100%]スタート!
実証条件は下記のとおりです。
100%まで充電された状態からスタートし、バッテリーがなくなるまで走行し続けます。
※今回は「どのくらい走れるのか」ではなく「バッテリーが切れたらどうなるのか」という実証をします
【条件】
■車両:eKクロスEV
■開始時の充電量:100%
■検証日:2023年2月1日
■暖房:ON
■ドライブモード:NORMAL
[電池残量 70%] 長旅の予感・・・
暖房を使用、高速道路は80km/hで走行していきます。
一旦50km程走行したところでSAに立ち寄り、メーターを確認しました。
バッテリー残量は70%で、走行可能距離は107kmです。(長旅になりそうです…)
ここから100km走行し、一気にバッテリーを減らしていきます。
[電池残量 17%]125km走っても余裕です
開始から125km程走りましたがバッテリー残量に全く問題なく、まだまだ走れます。
バッテリー残量が20%まで低下したら「パーキングアシスト機能」※が使用できなくなりましたが、
自動駐車機能なので、走行にはまったく支障がありません。
また、ナビには充電スポット検索画面が表示されましたが、運転中でも同乗者にてパネル操作する
ことが可能でした。
※ハンドルやペダル、シフトの操作をシステムが自動制御し、駐車を支援する機能
一般的に「自動駐車機能」と呼ばれています
[電池残量 8%]バッテリー切れ間近!?
バッテリー残量が8%までに減りましたが、
このあたりで走行可能距離が「---km」という表示に変わりました。
今のところ、走行感覚に変化はありません。
(運転手曰く”そろそろバッテリーが切れてほしい”と思う程走れたようです)
[電池残量 0%]ついにバッテリー切れ!
とうとうバッテリー残量が表示されなくなりました。
「カメマーク」が出てからは、アクセルを踏み込んでも速度は30~40km/h程しか出ません。
バッテリーから聞こえる音にも変化があったように感じたそうです。
メーターパネルに「充電してください」というアラームが出るようになり、
カメマークが表示されてから3分後、とうとう動かなくなりました。
(走行開始から5時間、車内では「ようやく止まってくれた」という喜びの声が上がった様です。)
航続可能距離や電池残量が表示されなくなってからは7~8kmほど走行出来ました。
バッテリーが切れるまでの走行距離は合計「150.9km」でした。
今回は早くバッテリーが減るように暖房を調整したり携帯を充電したりしておりましたので、
通常走行時はもう少し長く走行できると考えられます。
メーターパネルは下記のように変化していきました
(冒頭のクイズの答えは「B.カメ」でした!)
バッテリーが切れてたらすぐに止まっちゃうの?
⇒実証実験の結果、すぐには止まりませんでした
バッテリーが切れた時はアラートが鳴ることなく、一時停止した際に静かに止まり
「N(ニュートラル)」に入りました。
急に止まったり、段々減速していくのではなく、
車両を一度停車させた際に止まる仕組みになっているようです。
また、車両を動かすことができませんでしたが、ナビの使用と窓の開閉は可能でした。
では次に、今回バッテリーが切れて動かなくなった際に行った対応についてご紹介します。
※あくまで独自の実験になります。実際の対応はディーラーの指示に従って行ってください
バッテリーが切れて動かなくなった際の対応
今回は以下の手順でバッテリーを復活させました。
①シフトレバーを「P」⇒「N」へチェンジ&サイブレーキを解除
「P」に入っている場合
■電源ボタンのみを押し、電源を切る
■ブレーキを踏みながら、電源ボタンを押し始動させる
■シフトチェンジ可能な状態となり「N」へチェンジする
「P」状態で手押ししても進みません
②車両の移動
男性1名が運転席で車両操作し、男性3名で手押して安全な場所まで移動。
とても軽く、2名でも手押しすることは可能でした。
③電源ボタンを押して電源を切り、充電コネクタを接続
※今回は事前に近くのディーラーにてV2Hを準備していただきました
④6kWhの倍速充電器で充電
40分充電で15%まで回復
今回の実験でわかったこと
■バッテリー切れの時は、一時停止した際に止まる仕組みになっている
(勝手に急停車や減速はしない)
■止まる際は特にアラートが出ない
■バッテリー切れの後は走行以外の機能操作(ナビ操作や窓の開閉等)が可能
■ナビに目的地の登録をしておくと、バッテリー残量との計算で一気に目的地に着けない場合は
自動的にバッテリーの減りが少ない道路を設定される
■停止時は「N」に入っていたのに、メーターパネルの指示通りに操作するといつの間にか
「P」に入っていた
■操作方法がわからず「N」⇒「P」にチェンジすることに苦労
■予想以上にEVはしぶとい
運転手曰く「二度とやりたくない」と思うほどEVはかなりの距離を走ってくれたようです。
もしバッテリーが切れたら?
バッテリーが切れてしまいそうになった場合はガソリン車同様、
道路の左車線を走行し安全な場所で停車するようにしてください。
万が一路上でバッテリーが切れた場合は、まず車両を安全な場所まで移動し、
充電器までレッカーしてもらう必要があります。
<レッカー時の注意点>
EVの場合は「P」に入っていると車両を動かすことができない為、
前輪または4輪を持ち上げてレッカーする必要があります。
やむをえず4輪接地の状態でレッカーする場合は、シフトポジションを「N」にした状態で
行ってください。
<事故時のサポートダイヤル>
三菱オートリースでは24時間安心のサポートダイヤルを開設しております。
万が一トラブルに見舞われた場合は、専門スタッフにより24時間365日、
お車の救援手配やアドバイスをさせていただきます。
さいごに
今回の実験により、EVはバッテリーが切れてから動かなくなるまでかなりの距離を走行でき、
バッテリーを切れさせることの方が大変だということが分かりました。
今回は専門家に相談のもと実験としてバッテリー切れするまで走行してみましたが、事故や
エラーをおこしてしまう恐れがあり大変危険ですので、適宜充電を行い正しく使用してください。
※万が一バッテリーが切れた際は、ディーラーの指示に従って対応するようにしてください。
尚、今回の実験は当社独自で行ったものであり、条件によっては結果が変わることがあります。
バッテリー切れについて色々と記載してきましたが、メーターパネルに表示されている
走行可能距離やバッテリー残量を目安に適宜充電していただければバッテリーが切れてしまうこと
はまずありません。
EVは安全な車両ですので安心してご乗車ください。
もしEVにご興味がある方はぜひお気軽に三菱オートリースまでお問い合わせください!